阪田智樹ピアノリサイタル2022年10月19日 12:25

 
 「ミューザ川崎アフタヌーンコンサート」後期の2回目、10月9日でした。テーマは「指先で紡ぐ踊りの音楽史」。

 プログラムは〜
J.Bach/arr.Tomoki Sakata
Adagio~ Toccata,adagio und Fuga C-Dur cBVW569

J.Bach /Arr.Ferruccio Busoni
Chaconne~Viollin Partita Nr.2 d-moll BWV1004

Robert Schumann Papillions op.2

      〜interval〜

Maurice Ravel Valses nobles sentimentales

George Gershwin/Arr.Earl Wild SevenVirtuoso

Mily Balakirev Islamey

 と、言うことで、大変興味のあるプログラムの編成でした。また初めて聴く曲もあったのですが、やっぱり「BschのAdagioはオルガンの方がしっくりくるな」と感じ、同様に「Chaconne」も、violinの方が好きだなと・・・。

 一緒に行った作曲家の友人が「彼はvirutuoso」を目指しているのではないか?と言っていましたが、確かに後半の曲を聴くと、それが顕著に感じられ、最後の2曲は、その演奏テクニックに圧倒されました。

 このようなプログラムを組んだ後のアンコールは、何を選ぶのか・・・難しいだろうなと思っていましたが、ご本人がマイクを持って登場し、この日のプログラムの選曲意図を話し、「最後の2曲はとても指の忙しい曲だったので、アンコールは静かな曲を」と、ショパンのマズルカの中からの1曲を。

=写真は阪田智樹さんです。テクニックはすごいけれど、本人に華がないと言ったら、洋子サンはオヤジ目線で演奏者を見てると言われていまいました。=

ジャン・チャクムル ピアノリサイタル2022年09月05日 12:08

  
 彼を知ったのは、NHKBSの早朝の音楽番組「クラシック倶楽部」でした。まぁ、何という繊細な演奏、そしてちょっとはにかんだ笑顔が、女の子のように可愛い男の子という印象でした。。

 ミューザ川崎アフタヌーンコンサート後半の1回目は、このトルコの青年のリサイタルでした。タイトルが「詩情」とあり、その言葉が納得の涼やかなショパン。そして初めて聴いた、ルーマニアの作曲家のピアのソナタは圧巻!でした。

 最初のモーツアルトは、ピアノを勉強する人は必ずレッスンで弾く曲です。弾き始めのアルペジオに「あれ?選曲が変わった?」と一瞬思ったのですが、これは彼の即興だったようです。

 最後のルーマニアの作曲家「エネスコ・ピアのソナタ」は初めて聞きましたが、表現する言葉が見つからないほどの演奏と、美しいメロディでした。
この曲を含むCD「国境なきピアノ曲」も、とても興味が湧きました。iPadを持って登場しましたが、これも初めてのことです。

 連打音が素晴らしいので、会場のリヴァーブが少々長いことが残念!
今度は、他のホールで彼の演奏を聴いてみたいと思った次第です。

 9月4日(日曜日)のプログラムは〜
・モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第10番 ハ長調 K.330
・シューベルト:ピアノ・ソナタ 第16番 イ短調 D845
         ~休憩~
・ショパン:即興曲 第1番 変イ長調 op.29
・ショパン:4つのマズルカ op.24
  Ⅰト短調 Ⅱハ長調 Ⅲ変イ長調 Ⅳ変ロ短調
・ショパン:即興曲 第3番 変ト長調 op.51
・ショパン:スケルツォ 第3番 嬰ハ短調 op.39
・ジョルジェ・エネスコ:ピアノ・ソナタ 第3番 ニ長調 op.24-3

(アンコール)
・ショパン:華麗なる大円舞曲 変ホ長調 op.18
・シューベルト:即興曲集 D935 より 第2番 変イ長調

=写真は、この日のプログラムの表紙からです。=

ホアキン カッチェロ ピアノリサイタル2022年07月19日 13:58

 
 今年は、昨年コロナで中止になった、海外からの演奏家のコンサートがかなり戻ってきました。「ミューザ川崎アフタヌーンコンサート ホアキン カッチェロ氏のリサイタル」も、その一つです。

 この「ミューザ川崎アフタヌーンコンサート」は、多くの方にもっとクラシック音楽をと言う趣旨なので、チケットの価格もかなり抑えてあり、プログラムも「お馴染みの〜」と言う曲が入っていました。

 プログラムの一曲目「がショパンの幻想即興曲」と言うのも、今までかなりのピアノリサイタルには行っていますが、初めてのことでした。

 ピアノを始めた時からいつかは・・・と、憧れたこの曲ですが、中学生の時にレッスンでいただいた時は、苦い思い出ばかりです。

 最初の数小節を弾いただけで、「先週と全く変わっていない。1週間何をやっていたのか!」とわずか数分で返され、泣きながら電車に乗って帰ったあの日のことは、この曲を聴くと今でも思い出します。

 ホアキン カッチェロ氏のこの曲は、今まで数多くのピアニストさんのCDを聴いてきましたが、その誰とも違う「幻想即興曲」でした。私は、最初のこの曲で、もう涙が・・・。中学生の時のピアノの先生の想い出と重なったのかもしれません。今は日本を離れて、ポーランドにいらっしゃることと思います。もう一度、お会いしたい!

 ユニークなプログラムだったので、全曲を記します。

ショパン:幻想即興曲 op.66
ショパン:ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 op.58
      〜休憩〜
リスト:忘れられたワルツ 第1番
リスト:愛の夢 第3番 変イ長調

ラフマニノフ:前奏曲 嬰ヘ短調 op.23-1
ラフマニノフ:前奏曲 変ト長調 op.23-10
ラフマニノフ:前奏曲 嬰ハ短調 op.3-2「鐘」

グラナドス:嘆き、またはマハと夜鳴きうぐいす(『ゴイェスカス』より)
アルベニス:港(『イベリア』より)
アルベニス:ナヴァーラ

 そしてアンコールは〜
スクリャービン:2つの左手のための小品より ノクターン Op.9-2

スクリャービン:12の練習曲より「悲愴」Op.8-12

 この対照的な曲想の2曲は、圧巻!

=写真は、この夏のミューザ川崎の入り口です。=

フジコ・ヘミング ピアノリサイタル2022年05月29日 13:19

 
 5月27日、昭和女子大学人見講堂でのリサイタルに行きました。三軒茶屋は、駒場の友人ユカが日赤に入退院を繰り返していた頃、ご実家の東急世田谷線「世田谷」と往復をして以来なので、どこもユカの思い出がいっぱいです。

 コンサートの開演時間は、ほとんど19時なのですが、この日は18時30分から。開始のベルが鳴って(もう少し何とかならない?この音)からしばらくすると、会場が暗くなり、ステージのピアノにスポットライトがあたります。

 この日は、会場よりもステージがさらに暗くなりました。何故?と思っていたところ、歩行用の車を押して、フジコ・ヘミングさんが登場しました。全く予想をしていなかったので、ちょっとびっくりしましたが、1曲目のF・シューベルト 即興曲 第3番の音色に惹き込まれて行きました。何と、優しい音なのでしょう。

 そして、この曲が終わった後に、フジコさんがマイクを持ちご挨拶を。そして「遅れていらした方は、この間にお席についてください」と。会場は、瞬時に和やかな雰囲気になりました。

 ずっと昔の、まだ学生だった頃のこと、ディミトリー フッシャー=ディスカゥの「冬の旅全曲演奏会」のチケットをやっとのことで取りましたが、最初の曲に間に合わず。ついに最後まで自分の席に行くことができず、後ろのドアに張り付いて、立ったまま聴いたことを思い出しました。

 どの曲も「さぁ、どうだ!凄いでしょ!」という雰囲気は微塵もなく、幸せな気持ちが残る演奏でした。フジコ・ヘミングさんも、Netflixの「フジコ・ヘミングの時間」の中でおっしゃっていますが、「あのルビーシュタインだって、バケツいっぱいのミスタッチをしたと言うじゃない。ミスタッチなんて何よ、そんなことよりも大切なことがあるの」との言葉が納得の「ラ・カンパネラ」でした。

=写真は、フジコ・ヘミングさんのシルクスクリーンの「薔薇と猫」と言うタイトルです。描かれている猫は、虹の橋をもう渡ってしまった、チョンチョンでしょうか?=

ウィリアム・チキート2022年05月25日 16:10

 
 先週の「別府音楽祭アルゲリッチ」の演奏の「アルペジオと半音階のスケールで、ご飯が3杯食べられる」と、一緒に行った友人は表現(上手い!)をしていましたが、私はまだ余韻に浸っています。

 プログラムの最初は、H.ベルリオーズの序曲「謝肉祭」。最後にJ.ブラームスの交響曲第1番 ハ短調、そして今回の私の目的は、R ・シューマンの「ピアノ協奏曲 イ短調」。

 この日のオーケストラは「東京音楽大学オーケストラ・アカデミー」でした。アルゲリッチのピアノコンチェルト、それもシューマン・・・一生の思い出になることでしょうね。いいな、いいな!

 事前にプログラムをよく見ていなかったので〜タイで白内障の手術をしてから、どうも右目の調子が悪い〜コーンサートマスターは、学生ではないような気がしていました。特に最後のブラームスは、音のバランスが気になりましたが。

 家に帰ってメガネをかけてよく読んだところ、ウィリアム・チキート( William Chiqito)氏で、世界中で演奏活動を展開している期待の若手とのこと。

 コロンビアのメデジンのスラム生まれ。2006年画家フェルナンド・ポテロから奨学金を受けてイタリアに移住し、フィエゾーレ音楽学校で学び、後に同校で教鞭もとっているとありました。

 今月は5月31日に、熱海のMOA美術館開館40周年記念の「熱海座 マルタ・アルゲリッチ&人間国宝大槻文藏 スペシアル公演」があるのですが、夫とほろを置いては出掛けられず、残念! 

=写真は、William Chiqitoさん。素晴らしい才能が悲惨な運命に翻弄されず、本当に良かった!別府音楽祭の4枚の写真の、一番右の方です。=