フジコ・ヘミング ピアノリサイタル2022年05月29日 13:19

 
 5月27日、昭和女子大学人見講堂でのリサイタルに行きました。三軒茶屋は、駒場の友人ユカが日赤に入退院を繰り返していた頃、ご実家の東急世田谷線「世田谷」と往復をして以来なので、どこもユカの思い出がいっぱいです。

 コンサートの開演時間は、ほとんど19時なのですが、この日は18時30分から。開始のベルが鳴って(もう少し何とかならない?この音)からしばらくすると、会場が暗くなり、ステージのピアノにスポットライトがあたります。

 この日は、会場よりもステージがさらに暗くなりました。何故?と思っていたところ、歩行用の車を押して、フジコ・ヘミングさんが登場しました。全く予想をしていなかったので、ちょっとびっくりしましたが、1曲目のF・シューベルト 即興曲 第3番の音色に惹き込まれて行きました。何と、優しい音なのでしょう。

 そして、この曲が終わった後に、フジコさんがマイクを持ちご挨拶を。そして「遅れていらした方は、この間にお席についてください」と。会場は、瞬時に和やかな雰囲気になりました。

 ずっと昔の、まだ学生だった頃のこと、ディミトリー フッシャー=ディスカゥの「冬の旅全曲演奏会」のチケットをやっとのことで取りましたが、最初の曲に間に合わず。ついに最後まで自分の席に行くことができず、後ろのドアに張り付いて、立ったまま聴いたことを思い出しました。

 どの曲も「さぁ、どうだ!凄いでしょ!」という雰囲気は微塵もなく、幸せな気持ちが残る演奏でした。フジコ・ヘミングさんも、Netflixの「フジコ・ヘミングの時間」の中でおっしゃっていますが、「あのルビーシュタインだって、バケツいっぱいのミスタッチをしたと言うじゃない。ミスタッチなんて何よ、そんなことよりも大切なことがあるの」との言葉が納得の「ラ・カンパネラ」でした。

=写真は、フジコ・ヘミングさんのシルクスクリーンの「薔薇と猫」と言うタイトルです。描かれている猫は、虹の橋をもう渡ってしまった、チョンチョンでしょうか?=